結 び 瓢

(宮川 久平)

 

概要

 瓢箪の柄の部分が長いロングハンドルディッパーが適当。生長期に柄を徐々に曲げていき、最終的に結び目をつける。作業の時間帯は、果肉が若干軟らかくなる日中が良い。果柄を手で揉んで更に軟らかくしてから、曲げる作業に入る。朝夕あるいは雨天の日は、果柄が固い場合が多く、折れやすい。徐々に、慎重に行うことが重要である。

使用する主な用具等

 包帯布か、それに代わる細長い布。
                                          

作業手順

(1) 雌花が開花受粉したら、2〜3日で曲げる作業に掛かる。
(2) 包帯を用い、図解に従って、毎日、徐々に曲げていく。4〜6日で円が描けるようにし、その後、更に引き寄せていく。
(3) 果全体を軟らかく揉んでから静かに球形の幼果を輪の中に押し込み結ぶ。
(4) 毎日少しずつ押し込み、結びの目を果柄の中央にもってくるようにするとともに、結び目の形を整える(数日かけて、徐々に)
(5) 収穫後の処理
  果梗を切り、穴をあけて、水漬け処理して果肉・種子を出す工程は一般の場合に同じ。
底に穴をあけ、乾燥後穴を埋める方法もある。

 

その他

・夫婦結び:開花が揃い幼果の同じ位の、近くの2本を結び、1本で結ぶ時の要領で結ぶ。(図10)
・写真は吉沢次男氏提供


                                         

 


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